クシタニの、K-0672 アンフィニッシュドジャケットⅡ ブラウン LLの出品です。
購入後数回着用したのちとても大切に保管していましたが、このままでは宝の持ち腐れになってしまいそうなので思い切って出品しました。

このレザージャケットは、ある意味クシタニの拘りと技術力を体現した商品です。一番の特徴は、その質感だと思います。

世の中に出回っている革製品の9割以上は、自動車のボディ塗装と同様、ブースで吹き付け塗装をして製品化しているそうなんですが、このジャケットは、業界で言うところの「素上げ」と言って染料仕上げの製法を選んでいます。
前述の吹き付け塗装であれば大量、均一に製造
場合によっては修正もききますが、
染料仕上げの難しさは、ムラにならないように一発で決めないとならず、技術と手間がかかり、結果的にコストがかかってしまうので普通はやらない製法。
そのかわり、染料仕上げのこのジャケットはまるで生きている皮膚のように指先に吸いつく感触です。
この独特な感触は、染料仕上げの革にたっぷりのオイルを染み込ませているからです。
革製品はゴワゴワ厚手でハードなイメージがありますが、このジャケットはとても軽くて柔らかい。これだけでも所有する喜びがあります。
この質感は上手く説明出来ません。モータージャーナリストのREIさんが自身のYoutubeチャンネルで詳しく紹介していますので、是非ご覧になってみて下さい。

また、レザージャケットの背中部分に関して、
縦に二分割した2枚革の革ジャケットをよく見かけますが、
このアンフィニッシュドジャケットの背中の革は1枚革です（写真3）。
背中を一枚の原皮で製作するには、傷や皺など不具合がない、面積の広い上質な一枚原皮を調達する必要があります。これもかなりコストがかかる事だそうです。
そのかわり、写真のように背中の見栄えがスッキリし、これも軽い着心地に寄与しているものと思われます。

襟は基本的にはシングル（写真5）ですが、ダブル（写真4）また、写真1のようにスタンドカラーにも出来、変化を楽しめます。
フロントダブルファスナー、両脇ジッパーポケット、両袖ジッパーあり。スライドした感触がとてもスムーズで、かなり上質なジッパーを使用しているものと思われます。ジッパーにレザーの引き手、さりげなく富士山マークがあしらわれています（写真7）。
各部のミシン目も美しい。かなり熟練の職人さんでないとここまでの縫製は難しいようです。

裏地はチェック柄で、左胸にはクシタニの長財布が入ってしまうほど深めの裏ポケットがあります（写真6）。
別売りの、専用の防寒／メッシュベストを内側のファスナーで連結することができます（写真6）。

肩肘背中標準装備のパッドが付属しますが、前述の通り非常に柔らかい革でパッドをつけたまま保管するとパッド部分が伸びて跡がつく恐れがあるため、外しています。
写真10がお送りするものの全てとなります。


素人採寸ですが、各部の寸法は以下の通りです。
着丈:64cm
肩幅:46cm
袖丈:57cm
着用者の身長:174cm
体重:78kg
参考までに、普段クシタニのテキスタイルジャケットは全てLLサイズを着用していますが、アンフィニッシュドジャケットはデザインに走ったつくりなので、かなりタイトですがそれで良いのです。このジャケットはタイトにスタイリッシュに着こなすのがカッコ良いと思います。

前述の通り大切に保管していたので未使用に近く非常に綺麗ですが、「目立った傷汚れなし」にしています。
新品ではありませんので、細かい事を気になさる方の入札はご遠慮ください。

国内手作りでそもそも生産量が少ないため、あまり流通していません。クシタニのHPでも既に欠品となっています。
その中でもブラウンのLLサイズはかなり希少。
探されていた方、この機会に是非いかがでしょうか？

（写真1はメーカーHPより）